検査員のつぶやき


 今年は早くから暑くて大変ですが皆さんいかがお過ごしでしょうか?その暑かった6月某日のこと。某検査員がマスクをしながら草むらをかきわけて登場したので、「よほど埃っぽいところにでも入ったのかな?それとも虫かな?」と思い、話しを聞いてみると「花粉がひどくくしゃみが出る」と言うのです。「6月にもなって花粉症?」と思い調べてみると、いろんな種類の花粉が年中飛んでいて春以外でも苦しんでいる人がいるというではありませんか!!
というわけで(どういうわけで?)今回は、現在日本人の5人に1人がなっているといわれている花粉症についてです。

クシャミ、鼻水、涙などは体内に進入した異物を体外に排除し、更なる侵入を防ごうとするための正常な体の反応です。花粉などのアレルゲンが人体に入るたび、これらの反応と併せてそのアレルゲンに対する抗体が作られていきます。この抗体がある量を超えてしまうと過剰反応が起こるようになります。(このため、花粉対策は花粉症になる前から行うことも有効のようですね)この過剰反応を花粉症というわけですが、どの程度まで抗体が蓄積されると起こるようになるのかには個人差があり、それが花粉症の人とそうでない人との差であると考えられているようです。

花粉症の原因として最も知られているのはスギ花粉だと思います。(私もこれだけが原因だと思っていました)スギ以外にも春にはヒノキ・シラカバ・ハンノキなどが、夏はカモガヤなどのイネ科の植物など、秋にはブタクサ・ヨモギなどのキク科の植物やカナムグラなどのクワ科の植物等の花粉が飛散しているため、一年中花粉症の症状が出る人がいるみたいですね。

しかしこんなにも多くの種類の花粉が飛んでいる中、スギ花粉だけが天気予報などで大きく取り扱われるかはご存知でしょうか?これはスギが風によって受粉する植物なので(このような植物たちを風媒花というみたいです)、花粉が飛散しやすく広い地域に運ばれるためです。さらに、戦後植えられたスギが大きく成長して花粉の生産量がだんだん増加しているので、それに伴ってスギ花粉症に悩む人も増加しているからのようです。また、スギはほとんどが日本に生育しているので、スギ花粉による花粉症は日本だけのものみたいですね。(アメリカではブタクサ花粉症、ヨーロッパではイネ科花粉症が多いようですね)

 このようにいろんな花粉が飛んでいる中、自分がどの花粉によって症状が出るのかを知ることによって対策も立てやすくなるのではないでしょうか。また、これを読んだ花粉症でない人に「これからは花粉対策が必要だな」と考えてもらえたら幸いです。以上、今のところ花粉症ではない大向でした。


検査員 大向伸悟