「新年の御挨拶」

公益社団法人 岩手県浄化槽協会
会長 関根 信


 謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 常日頃から当協会に対して御支援、御協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 昨年は、新型コロナウイルスの第7波、第8波の蔓延と社会経済の調和という難しい課題に直面する一方、ウクライナ情勢の混迷によりエネルギー不足・原材料価格の高騰、世界的なインフレの加速と利上げによる景気減速、急激な為替変動など、極めて不安定な情勢で推移しました。
会員各位をはじめ関係各位におかれましては、新型コロナウイルス感染防止に細心の注意を払いつつ経済状況の見通しの把握に苦心され、これまでに経験したことのないような御苦労であったと拝察いたします。  当協会浄化槽検査センターにおきましても、種々のガイドラインに沿った感染防止対策を図り、3年目となるコロナ禍の影響を最小限に抑えながら検査業務を進めて参りました。お陰様で法定検査(11条検査)の受検率は全国第2位(令和2年度末 91.2%)をキープすることができました。この場をお借りして御協力に感謝申し上げます。
 さて、協会創立50周年記念式典として開催して以来3年ぶりとなる新春研修会・懇話会を去る1月27日に盛岡市・ホテルメトロポリタン本館において開催させていただきました。
研修会では、県庁下水環境課技師菊池亮太様から「浄化槽整備の概要について」ご講演をいただきました。全国と岩手県の浄化槽設置に関する比較を始め、汚水処理人口普及率を全国並みに向上させていくためには、浄化槽の増加が必須であることや設置を促進するための国庫補助制度の拡充などについて説明いただきました。当協会からは、岩手県浄化槽検査センターが長年取り組んできた研究の成果として、「紫外線LEDによる処理水の消毒効果に関する調査研究」(柿木係長)について、情報提供として、災害時の問題として課題提起されている「避難所トイレ」について、全浄連の検討会に参加している稲村所長から検討状況を御報告させていただきました。紫外線LEDについては今後の消毒方法の世界的な動向に沿ったものであり、避難所トイレについては、今後想定されている大規模災害への備えとして重要なテーマだと考えられます。それぞれ大変有意義なものと考えており、今後も継続して進めて参りたいと考えております。
また、懇話会におきましては、久しぶりに御来賓の方々や会員の皆様と懇談することができ、大変有意義な時間を共有することができました。御出席いただきました各位に感謝申し上げます。
 令和2年4月に改正浄化槽法が施行されて本年4月で3年が経過することになります。この間、改正法に基づく浄化槽管理士研修会を関係各位の御協力をいただき開催して参りました。これまで5回の開催により計451名の管理士の皆様に受講していただきました。令和5年度も岩手県、盛岡市、一般社団法人全国浄化槽団体連合会等関係機関と調整のうえ開催したいと考えております。詳細については後日当協会ホームページ等でお知らせする予定としております。来年度、浄化槽保守点検業の登録更新を迎える会員の皆様には開催情報の確認について御留意願います。 
 今年は兎年です。兎年は飛躍の年とも言われています。協会役職員一同、会員の皆様、業界の活動が一層進展するよう努めて参ります。この一年が皆様にとって一層の飛躍の年となることを祈念いたしまして、年頭の御挨拶といたします。