検査員のつぶやきを頼まれて、過去に書いた記憶を思い出し、参考にしようと過去の記事を引っ張り出して読み直すとこの会社で過ごした年月の早さに驚きました。10年ぶりの登場の柿木です。
検査をしていると、目的地にたどり着くまでに地図を見ます。現在は、ナビや電子地図などを利用して苦も無く目的地にたどり着いていますが、自分が入社した当初は、ゼンリンの地図を引っ張り出しては目的地を探し、持ち出した地図が古い年式だと目的地までの道が記しておらず、新しい地図で経路を再確認するなどそれに労力を取られていました。
そんな労力の中、地図を見ていると面白い発見があります。“道”です。道の延伸、分岐は日夜変化しており、震災後の当県はなおさらですが、新しい道やバイパスが目まぐるしく出来ています。新しい“道”が出来ると従来の道は忘れられ、なすが儘に自然に回帰し廃道になるものや、旧道となり細々と存続しながら生活路となる運命を辿ることもあります。道は、その時代背景の上で最善の設計をされながらも、変化の上で新たな道ができるとかき消されていく儚い運命をたどる点(都市)と点を結ぶ線でしかありません。その儚さに心惹かれ、道の脇に朽ち果てたダートがあると愛車とともに入っていきます。こんなことをドライブの度にやるものですから通常なら苦も無く到着する時刻から遅々となることもしばしばです。岩手はこういった廃道、旧道の宝庫です。新しい道の脇に古びた道や道朽ち果てた路標識があれば、疑問に思うといいかもしれません。
旧道サイトも充実していますのでそれも参考になります。
私の一風変わった趣味を紹介する場となりましたが、意外とこういった旧道、酷道、廃道マニアは全国に多くおり、道路趣味者の中でも”obsolete(英)”「廃止された」+“road”(英)「道」の発音を合わせて、廃道探検者を”オブローダー“という和製英語まででき一定の市民権を得ているらしいです。さらに、その道の成り立ちなども調べるとさらに面白いものですよ。タ○リクラブでも特集されたことがありました。でわでわ。
検査の名目でそれらの道を駆使しながら目的地にたどり着く検査員は私かもしれません。(世にも奇妙な物語風)
検査係長 柿木 明紘