公益社団法人 岩手県浄化槽協会
会長 関根 信
暑中お見舞い申し上げます。
先の第6回定時総会及び理事会において、会長に再任いただきました。今後2年間、再任された理事、監事の皆様と力を合わせ協会運営に当たって参りますので、引き続き会員各位の御協力を賜りますようよろしくお願いします。
また、総会後の表彰式において永年の功績が認められ表彰を受けられました会員及び従業員の皆様、おめでとうございます。引き続き協会の発展に御尽力頂きますようよろしくお願い申し上げます。
さて、水環境の保全や快適で豊かに暮らせる生活環境の構築には汚水処理施設の整備、普及が重要であることは言うまでもありませんが、岩手県のように広い県土と人口分布においては浄化槽の寄与するところが重要と言われております。本年1月に公表されました「いわて汚水処理ビジョン2017」では汚水処理人口普及率を現状の79.8%から2025年には91%に増加させる目標となっております。
この目標を達成するためには、今後、人口密集地域から人口密度の低い地域での普及率の向上がカギとなっているとされており、費用対効果に優れ、早期に整備可能であり加えて災害にも強いとされる浄化槽の普及がますます期待されているところです。
一方、全国の状況をみますと、当協会が加盟している全国浄化槽団体連合会では、①単独浄化槽から合併浄化槽への早急な転換のための法改正と助成制度の創設と拡大、②浄化槽整備区域の拡大に対する行政的、財政的措置の拡充強化、③防災、減災の観点から地震に強い浄化槽の速やかな整備促進のため、平常時から学校、公民館等への浄化槽の設置と活用、④浄化槽の一元的情報共有ネットワークの構築と地理情報機能を付加した浄化槽台帳システムの整備促進のための助成、⑤浄化槽システムの情報発信、国際展開の強化について継続的に国に要望してきたところであります。
政府において、これらの要請を受けて「経済財政運営と改革の基本方針2018(骨太の方針)」や「成長戦略」(いずれも6月15日閣議決定)に今回はじめて「浄化槽リノベーション」が位置付けられ、今後、汚水処理が概成する10年後を見据え、具体的な施策に反映されて行くものと考えられます。
この様な県、国の浄化槽に係る方向性を踏まえると、我々浄化槽の施工、保守点検、清掃に携わっている者の責任もますます重くなってくるものと考えられますので、会員一同、協会の役割の重要性を共有し、行政の御指導を頂きながら取組を進めて参りたいと思いますのでよろしくお願いします。
なお、環境省が昨年度創設しました二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(2分の1補助)が101人槽以上の既設合併処理浄化槽から51人槽以上に拡大されるとともに101人槽以上の旧構造基準の既設合併浄化槽(ブロワを使用したものに限る。)の省CO2型浄化槽への交換にも適用されておりますので、日頃の保守点検等業務のなかでブロワ、水中ポンプ等の機械設備を交換する必要がある場合には、改修費用の大幅な低減だけでなくランニングコストの低減にもつながりますので、設置者に積極的な周知をお願いします。ご不明な点がありましたら何なりと事務局にご相談ください。
結びになりますが、法定検査、機能保証制度、様々な研修、情報提供により、会員の皆様とともに県民に信頼されるよう活動して参りますので、引き続きよろしくお願い申し上げ、御挨拶とさせていただきます。