「公益社団法人岩手県浄化槽協会平成30年度(第6回)定時総会 知事祝辞」

岩手県知事
達増 拓也


 公益社団法人岩手県浄化槽協会「平成30年度定時総会」及び「功労者表彰式・祝賀会」が多数の皆様の御出席の下、盛大に開催されますことを、心からお祝い申し上げます。
 さて、東日本大震災津波から7年が経過しました。復興事業が進むに伴い、住環境や産業構造などの変化により、被災者の皆さんが直面する問題が複雑化、多様化しており、被災者一人一人に寄り添った支援が必要とされています。県では、引き続き復興に最優先で取り組むとともに、復興の先を見据えた三陸復興・創造を推進してまいります。
 また、6月22日には、宮古・室蘭間を結ぶ本県初のフェリー航路の運航が開始され、来年度には、三陸防災復興プロジェクト2019の開催及びラグビーワールドカップ2019™の釜石開催などが予定されており、世界中からいただいた復興支援に対する感謝の思いと復興の姿を国内外に発信する絶好の機会と捉えております。
 これらの取組を進めるに当たり、重要な社会的インフラである汚水処理施設を計画的に整備していく必要があることから、県では地域の実情を踏まえ、「いわて汚水処理ビジョン2017」を平成30年1月に策定しております。県土が広大な本県では、個別整備が可能な浄化槽は以前から重要な施設と位置付けてきましたが、効率的な整備を目指した今回の計画では、より大きな役割が期待されています。
 整備の促進に当たっては、安定した放流水質による浄化槽への信頼感の確保が必要ですが、本県では浄化槽の適切な維持管理により良好な放流水質が確保されております。
 これは、貴協会の皆様の、浄化槽法に基づく法定検査で常に全国上位の受検率を確保し、近年複雑化している維持管理手法の研修会を積極的に開催するなど、快適な生活環境の確保に向けた取組によるものであり厚く感謝申し上げます。
 岩手県といたしましても、浄化槽の適正な維持管理への助言・指導、県民の理解の醸成などにつきまして、貴協会と連携して取り組んで参りますので、今後とも御支援と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 結びに、貴協会及び貴会員の皆様の今後ますますの御発展と御健勝を祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。