「ごあいさつ」

公益社団法人 岩手県浄化槽協会
会長 関根 信


 暑中お見舞い申し上げます。
 先般、6月16日に第9回定時総会を開催させていただきました。新型コロナウイルス感染防止のため昨年度に引き続き議決権行使を活用していただき、役員のみによる開催となってしまいました。
 昨年の今頃は、コロナ禍がまさかこれほど長く続くとは思いもよりませんでしたので、新型ウイルスという自然の驚異に対して文明社会がこれほど脆弱だったのかと愕然としているところです。会員の皆様方におかれましても気の抜けない毎日をお過ごしのことと存じますが、ワクチン接種が徐々に進んできましたので今しばらくの辛坊というところだと思います。来年度は第10回の節目の総会となりますので、是非、会員の皆様に直接お目にかかり、一緒に協会の運営や今後について語り合いたいと考えております。
 なお、総会に提出いたしました議案第1号 令和2年度決算報告承認の件につきましては議決権行使書により賛成多数で原案をご承認いただきました。また、令和3年度の事業計画を報告させていただいております。法定検査を着実に進めつつ、検査で得られた知見を県内外に発表して行くことや改正法に基づく研修会の開催等についても着実に進めて参りますので、よろしくお願い申し上げます。
 また、総会後に表彰式を開催する予定としておりましたが、残念ながら中止とさせていただきました。永年の功績が認められ表彰を受けられました会員及び従業員の皆様、おめでとうございます。受賞された皆様にはそれぞれ表彰状と記念品を持参させていただいたところです。皆様には、引き続き協会の発展に御尽力いただきますようよろしくお願い申し上げます。
 ところで、節目と申しますと今年は東日本大震災から10年ですが、震災直後に整備された応急仮設住宅が全て廃止となったと聞きました。激しい地震、津波により住まいを失い、避難所に逃れた住民の方々の生活を確保すべく、可及的速やかに整備された応急仮設住宅ですが、震災から10年を経過し、災害復興住宅等の整備完了とともにやっとその目的を終了しました。これまで長い間応急仮設住宅という不自由な空間において生活を強いられていた住民の皆さんのお気持ちをお察しするに余りあるところであります。また、これに伴い、沿岸市町村を中心に最大757基(39,806人槽)存在した仮設の浄化槽が震災から10年をもってやっと全て廃止となり、検査センターによる法定検査も終了しました。地上に設置する仮設住宅の浄化槽は保守点検も高所作業に当たるため、点検に従事された会員の皆さんはさぞかし大変だったと思います。長い間、お疲れ様でした。
 さて、もう一つの節目ですが、この会報「みず」は昭和56年2月に創刊以来40年間、夏と冬に発行し今回で第80号となりました。これまで浄化槽を担当されている行政の皆さんなどからの寄稿をはじめ、制度改正や浄化槽に関わる情報等について会員の皆さんに提供してきました。創刊号の編集後記には、この会報「みず」の題字が中村直岩手県知事の揮毫であると記されており、また、「この会報を、皆さんへの情報提供に、また、お互いの情報交換の場に、そしてお互いの親睦を図る広場として大いにご活用願う」と記されております。第80号の発行にあたり原点に立ち返り、会員の皆様に少しでも役に立つ会報となるよう心掛けて参りますのでよろしくお願い申し上げます。